このごろのこと
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冷えるなぁと思って、エアコンを入れました。設定は20度。30分ほどでしょうか、ぶちとまるまってうとうとしておりました。
なんとはなしに目が覚めて窓に目をやると、大粒のぼたん雪が、空から降りてきているではないですか。今冬、初めてみる雪です。
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あぁ、あのものおとは雪であったか。
しばらく、ぼうぜんと窓を見つめておりました。そう、降る雪は音をたてるのです。その音を聞くと、雪のなかを歩いていたかつての自分を思いだすのです。幼いころのことです。雪は、さんさんと降っては、掃いたばかりの道を容赦なく白地に塗り替えてゆきました。
まったく、雪にはかなわないのです。一切を白い世界に変えてしまうのですから。
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3時になったら散歩に行くつもりでしたが、もうぶちにその気はまったくありません。雪も雨もだいきらいですから。毛布から出る気は毛頭なく、呼びかけても聞こえないふりを決めこむばかり。いつものことながら、テコでも動きません。
コーヒーではなく、ミルクを温めてカフェオレをいれました。午前中に買い物に出ていてよかった。きょうは、土鍋でかきごはんを炊くと決めていたのです。おしむらくは、みんなの帰りを待ちながらやる日本酒を見繕っておかなかったことです。